技術国日本で酷い事故が、なぜ、続発する?12日11時頃「ユニチカ」の岡崎事業所で約4トンの機械を吊り上げ中に…男性が下敷きとなり死亡。正月早々の素人考えが、災いした労災事故、何とか『ゼロ』にならないのでしょうか。


ジャンプ  津軽の花 原田悠里


一流企業では、団塊の世代がごっそり抜けてしまい、技術の継承が途切れて火災・労災事故が、続いており、働く皆さんが心配です。重さ約4トンの機械をワイヤーで吊り上げていたところ滑り落ちたということですが、物をクレーンで釣り上げは、玉掛資格者しか行えません。

機械の下敷きになられたのは、安城市の野村泰誌さん(59)と、機械に右足が挟まり、病院に搬送された60歳の男性。ともに無事であれば、今年円満定年になる方でしょ。とても、お気の毒です。お一人は、「命に別条はない」と書いてあり、記事を読んだ人には、軽傷で済んだと勘違いされかねませんが、生命活動が危機的状況にならないと言っているだけで、後遺症が一生付きまといますし、挟まった部分を切断するなどの重篤な後遺症を伴うこともざらにあります。

【フック掛け】
アイボルトナット.jpg
重い機械であれば、必ずアイボルト/ナットで、フック掛けできるようになっていますし、そのフックは重心を設計段階から考えられていますから、バランスを崩して落下事故は、100%考えられません。

滑り落ちるくらいだから、フック掛け構造になってなかったのだったら、余計に慎重を期すべきでした。低い場所で落下しても機械が壊れないように緩衝材を置いた接地面を作り、そこで試験的に釣り上げて機械周りの点検をする。この作業を省いて吊り上げるなんて、ずさんで無謀すぎます。


バリケード設置.jpg
吊り荷の下には、絶対に人を立ち入らせてはいけません。さらに、どの街で見かけるどの工事現場でも、電力・電話会社の電柱工事現場でも、クレー車の吊り荷の真下には人が入れないようにバリケードで分離しているのは、お馴染みの光景です。クレーン車の周囲のパネルにも操作上の注意を大書してある鉄則です。
コーンバー.jpg


【スリングベルト掛け】
化学工場には、定期点検作業の度に、入場していましたが、そこでお目にかかるのは、高い塔へのクレーン車による滑りやすい資材を、スリングベルトを使って吊り上げる光景です。街中で東京都の下水道工事でも、小さなクレーン車を地下工事現場に降ろすにしても、必ずスリングベルトを巻いて使っているのを見かけます。
スリングベルト.jpg
滑り落ちたという事は、ワイヤーを機械に巻いて、直に釣り上げていたのではないでしょうか。機械と言えば、角が尖っており、ましてや、角とスリングの間に厚みのあるゴムなど緩衝剤を入れて吊らないと事故に繋がると考えてなかたのでしょうか。


実は在職中に上司から、クレーン車を借りて東京電力中央研究所まで行って、キュービクルを引き取ってくるように指示を受けましたが、クレーン車の資格を持ってないので、上司にきっぱりと断った体験があります。吊り上げも大変なら、トラック輸送も道路に落下しないように固定も大変です。さらに廃棄場所も問題になります。結局、電力中央研究所が、処分をされました。
落下防止ネット.jpg
直ぐ上の亡兄は、建築工事現場で働いていましたが、上層階から落ちてきた工具が、肩に当たり、片腕を切断しました。工事現場には足場の落下防止ネットもなし。
ツール落下防止ストラップ.jpg
工具には落下防止の安全紐もなし。酷いものです。


小泉進次郎・竹中平蔵政権の産んだ派遣社員に派遣労働者・アルバイト。人件費は安いし代わりは一杯いるしで、今の経営者に安全意識は、微塵もなし。公共工事現場では、指名入札がなくなり、入札になったせいで単価が安いほど受注でき、安全意識がないがしろにされています。

作業に先立ち、入構者安全教育も時間の無駄と、省かれているのではないでしょうか。建設現場で働く皆さんは、家族を悲しませないために、自分でお命を守りください。


地下での酸欠事故も、散発しています。50年前から酸素測定器を携帯して、酸素濃度を確認する作業が、ないがしろにされています。

車は道路を横断している人や、路肩を歩いている歩行者や自転車を、撥ねるという運転に集中できない車が、昼夜に関わらず多い。農家では、左右独立ブレーキを連結せずに使ったり、安全キャビンがないのに安全フレームを倒して使いトラクタの下敷きになって、亡くなる事故が多い。雪国では除雪車の安全レバーに紐を巻いて機能しないようにして、除雪車に巻き込まれる事故が、頻発しています。クレーン落下事故は、これと同じ精神構造です。設計者の心が、現場に伝わり難くい『ものごとを考えない』国になってしまいました。
ましてや生業作業では、資格仕事を軽くみると労働災害に直結します。


高度成長期のスローガン 安全第一、労災事故ゼロは、今、どこに?
学校パトロールをして13年になりますが、関係した子どもたちが、事故に遭わないように、いつも念じております。



リンク 田舎暮らしの定年退職者の皆さん 知っていますか農業機械の安全装備  農作業中の死亡事故が年間約400件




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ジャンプ  津軽の花 原田悠里


津軽の花 原田悠里

運転手さん、辛くても明日の幸せを信じて、車間距離を取って安全運転で頑張って。
津軽の花(平成11年)/原田悠里
原田悠里 津軽の花 歌詞 - 歌ネット
真冬(ふゆ)の寒さに 耐えてこそ花は咲きます 実もつける恋して何度も 傷ついて春が来ました 私にも ...
明日(あす)の生活(くらし)が つらくてもつなぐこの手は離さない ...



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