何だ。この巨大な花を咲かせる薔薇はと、一目見るなり度肝を抜かれた。三時過ぎにそのスーパーに出かけると、この苗木は花が咲き終わったと判断されて、誰も見向きもしない。いつも蕾だけの苗木が、先に売れていく。小生は花を直射日光や風に当てなければ、花持ちすると信じて、売れ残ったその苗木を伊藤博文一枚で買った。その苗木の名前は、恥ずかしながらハニーブーケという。

 昨日は、冷蔵庫の中に入れて置いた生餃子にカビが生えていて、捨てた。先週買てきた玉ねぎから、青々と芽が出ていた。立夏を過ぎると、生ものは、傷みやすい。必要なものだけを買うとしよう。

【植え替え】
 さて、掲題の薔薇の苗木を車に乗せて走り出して間もなく、満開で頭が重いのか、転がった。家に帰って早速、折れた枝は、剪定して一輪挿しにした。苗木は、7号鉢(21センチメートル)に、植え替えた。

 忙しい店員に替わり、植木や苗に散水していた常連客によれば、省エネで輸送中の重量を軽くするために、育種業者は、出荷前に苗の水断ちをするという。確かに、この苗木をプラスチックポットから抜いてみると、水っ気がなくカラカラだ。

 花と葉が干からびることなく元気なことから、土曜日、日曜日を当て込んで、この苗木は入荷したという事になる。なお、初心者向きと言われる丈夫な品種のラフランス、ホワイトスノーとパレードの苗木は、売り場から跡かたなく消えていた。売れた!



 それから、植木鉢をテレビの横に置いた。49インチのプラズマテレビにも、負けていない堂々としたジャンボな花径である。品評会があれば、立派さで農林大臣賞ものだ。それに値する薔薇に、スーパーの一角で出会えたこと自体が、奇跡といえよう。

 薔薇は特性表の通りとは限らず、苗木によって一本一本、異なる個体差と、育てる環境によって、何かと違いがでるようだ。

 工業製品と違うのは当然でしょう。それもまた良し。作物には品評会があるほどで、見ての楽しみだ。冒険かもしれないが、店でこれはと思ったら、買っておくのが、間違いないようだ。残り少ない人生、人のため、世のため、自分のため、心残りのないように、毎日を過ごしましょう。



 この苗木は、根本も立派であるが、強剪定されていて、樹形といい高さといい、しっかりと整えられているのは、実に見事と言うしかない。冬の強剪定のお手本と思えた。



 花の質感も、実におだやかだ。蕾が、まだ、二つある。咲き終わった花柄を取ると、また、新芽が出て蕾ができ、秋までづーっと、花を楽しめるという。この苗木を避けた皆さん、ごめんなさい🙇

【鉢上げ】
P5220222.JPG

 このポットの変色具合、土のこびり付きようから、長い年月を感じる。
 このばらは、花卉(かき)栽培農家がするように、市場に出すのを前に土耕栽培する畑から鉢上げしてきたものでないようだ。どこかの育種農家でこのポットに植えられた状態で、手元に置き、毎日の水やりされて何年も可愛がられてきたのであろう。

 ところで、アメリカの薔薇育種家の名付けた品種名には、度肝を抜かれる。でも薔薇の栽培では、品種名を気にしないで、五感で感じ取った心持ちを大切に判断したい。

 受話器を取るとオレオレ詐欺、電子メールを開くと投資サギ、カード情報のスキミング、ネットを観るとサポート詐欺。でも、薔薇は、騙しません、心を癒してくれます。

品種名ハニーブーケ
花 径 中大輪
花 性 四季咲き
樹 形 木立樹形
花 形 丸弁高芯咲き
花 色 オレンジ・アプリコット
香 り 中香ティ
樹 勢
備 考切り花
作出年
作出国
1999年
アメリカ

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