# 警察庁 山形県新庄市では、24時間で389ミリ、平年の1.5倍雨が降っていた(NHKR1 8時のニュース)。大雨特別警報が出されているそんな中で、25日午後11時40分にパトカーで、救助に向かった20代の警察官二人も、行方不明となっている。7時のニュースを耳にして、何だか、とても遣り切れない感情が、押し上げてくる。【図解】災害時の避難で注意する点を見て!

 わたしの生まれた地は、道路冠水と共に生きる水郷地帯である。50年前の大垣と桑名を繋ぐ国道は、揖斐川と長良川を隔てる『宝暦治水の時に、幕府に命じられた薩摩藩が、家老の平田靱負(ゆきえ)に築かせた』(ウィキペディア(Wikipedia))堤防の上を走っており、雨季には、水位の高い長良川から揖斐川側へと水流があった。そこを車が、走っていた。父はマツダのキャロルという軽自動車で、毎日、通勤していた。だから、水位がどれくらいだと、車が流されるのかを、とてもよく知っていた。一度、便乗したことがあるが、思わず「もう戻ろうよ」と、叫んでしまった苦い思い出がある。

 事件の起きたのは、本合海の橋付近である。


 普段の山岳遭難・土砂崩れや水難事故では、救助・捜索要請を受けた警察・消防・自衛隊は二次遭難を警戒して、状況の判る夜が明けてからしか、救助・捜索隊の出動を100%行わない。ところがテレビニュースで冠水した道路を、車が疾走する動画が、度々、報道されるので、若い警察官に何らかの油断があったのかもしれない。車高もあり重量もある消防車とか自衛隊の車以外は、浸水地へ向かうのは無理である。

 ましてや、自家用車と同じ車体構造のパトカーでは、一度、浸水地に侵入すると、車ごと流され、警棒でも窓を割れず、車に閉じ込められてしまう。奇跡的に脱出できても、車の外に出た途端に足元をすくわれて身体ごと流される。次に、車にザイルを載せていれば、車と電柱にでもザイルをはり、セルフビレィで確保する必要がある。もはや、命を守るにはレインジャー部隊級や沢登りの技術と知識が、必要なのである。現に、2004年舞鶴バス水没事故では、バスが流されないように、電柱まで張った一本のザイルが、37人の命を守もった。

 実は流れがある箇所の車走には、命の危険が伴います。現場写真は、海に流されそうで寒気すらします。著作権の問題があるので、文化庁の著作権管理人としては、コピーペーストは出来ないが、その点で、【図解】災害時の避難で注意する点 - Yahoo!ニュース(2024/1/12 )は、万人の参考になるので、ぜひ、ご訪問して、行動を取ってください。昔から冠水したアンダーパスに車を進める人がいましたが、今の車は電動窓ガラスなので、開かなくなり脱出できないので、無茶ぶりはやめるべきである。自転車でヤビツ峠に行くときに走る愛川町の川沿いの道でも、先の集中豪雨の際に車で避難中の幼い子どもたちを抱えた家族が、車の重みで道が、陥没して流されて亡くなっているのが、思い起こされる。

(補足)
 なお、夜間の業務の為、各県警は、キャラバン型投光車、あるいは災害用投光車を配置している。一般的には、自家用車の前照灯や輝度の足らない懐中電灯では、対象物探索に全く役にたたないのである。道路から離れた位置にいる水害救助には、短絡的には浮き輪とザイルが必要である。警視庁に限れば、毎年繰り返される日野市、狛江市における中州に取り残されたホームレスの方の救出には、レスキュー車か、ヘリコブターを臨場させている。正義感溢れる将来ある青年が、行方不明となっていることは、関係者として正に『痛恨の極み(山形県警本部長)』である。

 川や山で最も恐れる『二重遭難』にあたるが、二度と、有ってはならない。それにしても、
今年は、海や川でおぼれている人を助けようと、心得がある人が飛び込むも、その方が亡くなる事案が多くなっている。
 暑さで疲労が、重なって、判断力と体力が、なくなっているからであろうか。家族を不幸にするので、無理をしないで救助隊を待って欲しい。富士山でも、歩けなくなった仲間を良かれと考えて、皆で山頂まで担ぎ上げて死亡した事案がある。わたしも三頭山や天神尾根避難小屋で、突然に動けなくなったことがある。その時は、死神からの体調不良と判断した。そして登頂を諦めて、下山した。

 実は、50年前のことになるが、調布市に住んでいた時に、近くでアパート火災があった。中に人がいる可能性があったが、東京消防庁の現場指揮官は、消防士を救助のために不用意に突入させは、しなかった。なぜなら、火災では、気密性の高い部屋から外部に噴き出すバックドラフトのために、何人もの消防士が殉職しているからだ。それに木造家屋では、フラシュオーバーで天井が、間違いなく崩れてくる。そのことは、消防庁消防大学 消防研究センターのホームページでも公開されている。プロフェッショナルの考える救命は、万全の準備をしてからでなくては、着手してはならないということのようだ。そのことで人が変わった義兄弟が、消防署を退職している。過酷だ。恐さを知らない『直勘』でなく、統計データと心理学手法に基づいたプロファイリング『科学鑑』だ。

 30年前のビジネス用語に、ホウレンソウがある。テレビ朝日の相棒というテレビ番組で、視聴者はお馴染みだ。情報を共有し、不測な事態も考えて俯瞰して、現場と相談しながら、指示を出す管理官の責任は、大切だ。



関連ホームページ
避難時に注意すること - 国土交通省

避難するときの注意点 災害時に役立つ知識 水俣市

WHITE and BLACK 警察車両。公的なホームページには、適当なものがないが、このホームページでは、情報を個人で収集されています。


平田靱負 辞世の句は「住みなれし 里も今更 名残りにて 立ちぞわづらふ 美濃の大牧」。

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